続・元殺し屋と、殺し屋
*文化祭2日目
☆知紗side☆
「えっ…本当?」
本当は緊張するであろう場所で、チサは緊張せず、驚きを隠せないでいた。
文化祭2日目。
開会式を終え、舞台が始まる。
トップバッターのチサたちのクラスの劇【何があっても君が好き】。
楽屋でチサは恭真から聞かされた衝撃の事実に、驚いていた。
「舞台が終わったら、一緒に行こう、知紗」
「当たり前でしょ?
チサから恭真の記憶を奪った罪は重いんだから」
今は舞台に集中しよう。
大丈夫、台詞は覚えている。
練習期間が短かったけど、大丈夫。
恭真と一緒なら、何でも乗り越えていけるはず。
それを、今回の事件で知ったから。
幕が上がり、舞台が始まる。
「(ライくん、あたし…ライくんが好き!
ライくんのお母さんたちに反対されても!!)」
「(俺も、ナコが好き。
ナコしか考えられない。
一緒に、母さんの所行こう。
今度は前みたいに、諦めたりしない)」
1日目の花菜と総司のようにアドリブなどいれることなく、舞台は無事に終了した。
お客さんからも、沢山の拍手をもらった。