続・元殺し屋と、殺し屋
その前にも、大きな問題がある。
「どうするの?
殺し屋が校内に入ったら危険じゃない?
世界一の殺し屋なら、一般人を殺すことは楽だろうし」
3日目は毎年、多くの人が訪れるため、大賑わいになるらしい。
大勢の人が集まる中殺し屋が現れたなんてわかったら…。
しかも、私も澪鵺も、もう殺し屋じゃない。
ダークもロンリネスも、この世に存在しない。
まぁ名前だけは知っている人は大勢いるけどね。
花菜や知紗、総司は私たちが元殺し屋とは知っているけど。
他の人は知らない。
しかも私たちは生徒会。
会長である澪鵺、副会長である私、会計である恭真が殺し屋だとわかったら、信頼は勿論失われる。
その前に、私たち逮捕されちゃうよ!
逮捕されたら、絶対友達100人は無理だし、花の高校生生活も終わりを告げる。
そんなの嫌だぁ!!
「大丈夫だ紅羽」
私の頭を優しくなでながら、澪鵺が私に微笑みかける。
「殺し屋バルシーの正体は、掴んでいる」
「俺らが何とか対処しておく。
紅羽は何もしなくて大丈夫だから」
澪鵺と恭真の爆弾発言に私が口を開けた後。
チャイムが鳴り、今日の授業の始まりを告げた。