続・元殺し屋と、殺し屋
先ほどから私、自画自賛が多いけど。
気にしないでおく。
「あなたは…誰?」
「あれ?
僕のこと、知らないんですかァ?」
間延びした話し方。
相手を油断させる罠だな。
多分本当の話し方は、間延びしていないはず。
「まぁ会ったことありませんからね。
自己紹介、一応しておきますね?」
コホン、と咳払いをした後、その人は再び笑う。
クックックッと言う独特の笑い声。
何故笑うのかは…不明。
「僕はバルシーです。
名前ぐらいは…神崎澪鵺や小松恭真からご存知ですよね?」
バルシー。
現世界一の殺し屋。
私や澪鵺と同じぐらいの能力を持つ、危険な殺し屋…。
まさか校内にすでに忍び込んでいたとは。
「ちなみに僕、皆さんと同い年ですから。
この学校のどこかのクラスに、在籍しています」
そういえば、澪鵺と恭真言っていた。
既にルシバーの正体は掴んだ、と。
忍び込むも何もないわ。