続・元殺し屋と、殺し屋







☆銀side☆




僕の目の前にいるのは。

間違えるはずない…銀色だ。

僕の幼い時に離れた…双子の、弟。

記憶は曖昧だけど。

忘れるはずがない。




でも、信じられない。

弟が、銀色が…殺し屋だなんて。

殺し屋バルシーの話は聞いたことがある。

物騒な話だと、他人事のように思っていた。

その犯人が…銀色だったなんて。




いや…

心のどこかでは、気が付いていたのかもしれない。





「…壊せた?銀」

「え…?」

「僕、銀の世界、壊せた?」

「…どういう意味だ?」

「あ、まだ知らない?」



アハハ、と銀色は笑う。



昔の銀色は、あんまり喜怒哀楽を表に出さなかった。

今の…僕みたいに。



でも目の前の銀色は、笑っている。

ずっとずっと…狂ったように笑っている。







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