続・元殺し屋と、殺し屋
お昼の時間。
紅羽・知紗・神崎・恭真に切り出す。
「今日カナ、総司の家に行こうと思う」
「は?」
「え?」
「総司の家に」
「行く?」
4人とも、区切って話さないで。
「連絡取れないのは変だし。
総司に殴ったこと、謝らないといけないし。
今日総司がいないから劇の練習も出来ないし」
「それなら心配するな。
代役を恭真がやるそうだ」
「代役か…。
でも、本番は代役とか使わないでしょ?
恭真には悪いけど、カナは総司とだけやりたい」
カナの無茶苦茶なお願いに、監督と助監督の神崎と紅羽が顔を見合わせる。
「澪鵺、私からもお願い。
花菜の言うことはもっともだし。
花菜の演技には文句がないから、いきなり本番でも大丈夫だと思う」
「…紅羽の言う通りだな……」
本当、神崎って紅羽に弱い。
まぁ紅羽も神崎に弱いけどね。
「じゃ、今日の練習はなしだな。
あと、ボクも総司の家に行く。
風邪なんて引いているんじゃねぇって怒鳴ってやる」
悪魔の微笑みを浮かべる神崎。
風邪だとまだ信じているらしい。
まぁ総太さんから聞いたのはカナだけだしね。