続・元殺し屋と、殺し屋






前に来た時、リビングは綺麗に片付いていた。

普段総司が1人で住んでいるみたいだけど、丁寧に掃除をしているんだなって思ったぐらい。




なのに、今のリビングは、前に来た時とは変わっていた。






清潔感漂っていた白い壁には、所々穴が開いている。

きっと、誰かが意図的にやったものだ。

何十人も座れそうな大きなソファーやクッションには穴が開き、中の羽が床に散らばっている。

カナ好みの青いカーテンも切り刻まれ、カーテンの役割を果たしていない。





そして床が1番酷い。

穴が開いているだけじゃない。




白い破片が、あらゆる所に散らばっている。

確かにこれ、靴下のまま歩けば、穴が開いて怪我をしてしまうだろう。

この白いのは…何だろう?




「ソファーが1番安全かな」




総太さんがどこからか箒を持ってきて、カナたちの前にソファーまでの道を開けてくれる。




「座り心地は悪いと思うけど、テーブルはもっと危険だから」



テーブルは木で出来ており、それも無残に切られている。

木の破片で座った時に怪我をしてしまうかもしれない。



カナたちは勧められたソファーに座った。






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