続・元殺し屋と、殺し屋
☆☆☆
文化祭も無事終了し、オレは1人である教室に向かっていた。
「総司クン!」
「こんにちは金森先輩」
「どうしたの?」
自分でもわかるほど、息が荒くなって来た。
…でも、花菜のためだから。
「返してもらえますか?」
「え?」
「3千円」
「はい?」
「中学の頃、金森先輩がオレから奪ったお金です。
全額返していただけますか?」
「え?今更?
てか僕じゃないし…」
「それは金森先輩の前だけです。
オレはいつでもオレです。
中学のオレとは違います」
「…そう」
金森先輩はすんなり3千円返してきた。
「それじゃ」
「待って総司クン!
…もう1度、アタシと付き合えないかしら?」
「無理です。
言いましたよね?
オレはあの頃のオレとは違います。
…今だって、女性恐怖症を患いながらも、良い彼女に出会っていますから」