続・元殺し屋と、殺し屋
2日目~知紗と恭真~
☆知紗side☆
文化祭前の今日。
文化祭でやる劇を決めていた。
1日目は花菜と総司の【素顔の君に恋をして】に決まった。
2日目の題名はまぁーこれまた王道。
【何があっても君が好き】だ。
主人公・ナコは地味で貧乏な少女。
ある時ナコは自慢の金髪をクラスメイトで好きな人・ライに褒められ、喜ぶ。
好きだけど、ナコは決してライに告白はしない。
ライは実は地元で有名な財閥の御曹司で、貧乏な自分とは釣り合わないと思っているから。
でも優しいライに惹かれていくナコは、ナコと付き合うことに反対するライの両親を説得すると言う、ハッピーエンドストーリー。
まぁテーマは身分差の恋だね。
「主人公のナコだけどさ、金髪はどうするんですかー?」
質問が上がり、文化祭実行委員の月宮銀が答える。
「ウィッグを使うつもりです」
「そのウィッグ代って、どこから出るんですか?」
「クラス費になるでしょうね」
「じゃあさ、逢沢さんやれば?」
…チサが?
まぁ確かにチサは、パパ譲りの純粋な金髪だけど…。