続・元殺し屋と、殺し屋
*ファミレスでの訪問者
そして迎えた、2週目。
この週は、【何があっても君が好き】の練習期間。
監督・助監督はクラス委員だから、と言う理由で引き続き神崎と紅羽。
チサと恭真は花菜たちの舞台での照明役だけど、チサたちの舞台の時は花菜たちが照明役だ。
「(ナコってさ、綺麗な金髪しているよな)」
「(ありがとう。
パパが外国人だったから…)」
サラリ…とチサの金髪に触れる恭真。
ぎこちない演技が続いていた花菜たちとは大違いだ。
神崎もすぐにオッケーを出してくれた。
「お疲れ様、知紗」
「恭真!お疲れ様!
上手いね演技。
どこかでやったことあるの?」
「いや。
俺中学の時は、まともに学校行っていなかったし」
「そうなんだ。
意外な真実、発見したなァ!」
「そうだ知紗。
この後一緒に夕ご飯食べに行かない?
それとも、何か用事ある?」
「ないよ!」
チサの両親は幼い頃、事故で亡くなっている。
そのためチサは、他の人より早い一人暮らしをしている。
毎日夜ご飯どうしようか迷っていた所。
チサは喜んで誘いを受け、恭真の手を握ったまま夜ご飯を食べに行った。