Spise・Love〜私が歩いた道〜
美優はまず、その変質者の情報を集めようとした。
齋藤だってことは、分かっている。だけど、認めたく無いからか、出来るだけ変質者の情報を集めようとした。
だけど、聞く度に齋藤と思われる人物像がどんどん浮かび上がる様に、耳に入ってくる。なんで?どうして?
齋藤じゃないという証拠が欲しかったのか、美優はこんな事をしたのだと思う。
でも、やっぱり齋藤で、"絶対齋藤だ。"っていう証拠が逆に増えていく。
結局、自分を苦しめただけだった。無意味な事をして、余計傷ついたのは自分だ。
精神的にも不安定になってきて、周りの家族や友達に迷惑をかけてしまうようになってしまった。
こんなはずじゃない。美優は強いんだ。こんな事で、参っていたらダメ。
そんな思いが余計に、美優を追い詰めていたのかもしれない。