Spise・Love〜私が歩いた道〜
だけど、警察は聞き分けがなく、何回もお母さんが説得して説明したらしい。
そしてこないだ、齋藤から電話がきた。
「美優がそこに居るのは知っている。美優を返して貰うからな。」
その一言を言って電話を切られた。
その後、お母さんはすぐに警察に電話をし、この事を相談した。
警察は本人に言った方がいいと言ったが、美優が見た悪夢とかそういうのを考えたら、言えなかった。
だから、とりあえずお父さんと学校に連絡を入れて、後から慶太と竜にこの事を言った。
その慶太と竜に言った日が、ちょうど美優が町に竜のプレゼントを買いに行った日だった。
その日は、どうしようかと思った。怖かった。心配だった。
現にその日、美優は変質者に会ったんだと思う。それは齋藤だったのかもしれない。
竜が来てくれなかったら、今頃美優はどうなっていたんだろう。