Spise・Love〜私が歩いた道〜
ここの家族はみんな、おばさんみたいな優しい笑顔をする。そんなところが、好きになる。
「慶太がガキだからだろ!」
竜君がお兄ちゃんに反撃。兄弟喧嘩が始まった。
「なんだと?クソちびっこ!」
「チビじゃねー!」
話し合い?どころじゃなくなり、ジャレ始める慶太君と竜君。
「こら!おやめ!」
おばさんが止めに入る。
美優は1人っ子だから、こうした兄弟喧嘩を見た事がない。なんか、笑いが吹き上げてくる。
「アハハ」
「あんたたち、美優ちゃんに笑われちゃったじゃない。」
「あっ…すいません。」
「何謝ってるの?
笑いたい時はおもいっきり笑いなさい。怒りたい時も泣きたい時もよ?我慢しなくていいのよ。ね?」
「はい。」
おばさんは、美優にとって今一番必要な言葉を言ってくれたのかもしれない。
この家に来て初日…美優はちょっとこの家が好きになった。