Spise・Love〜私が歩いた道〜

ここの家族はみんな、おばさんみたいな優しい笑顔をする。そんなところが、好きになる。




「慶太がガキだからだろ!」
竜君がお兄ちゃんに反撃。兄弟喧嘩が始まった。

「なんだと?クソちびっこ!」

「チビじゃねー!」

話し合い?どころじゃなくなり、ジャレ始める慶太君と竜君。

「こら!おやめ!」

おばさんが止めに入る。




美優は1人っ子だから、こうした兄弟喧嘩を見た事がない。なんか、笑いが吹き上げてくる。

「アハハ」

「あんたたち、美優ちゃんに笑われちゃったじゃない。」

「あっ…すいません。」

「何謝ってるの?
笑いたい時はおもいっきり笑いなさい。怒りたい時も泣きたい時もよ?我慢しなくていいのよ。ね?」

「はい。」




おばさんは、美優にとって今一番必要な言葉を言ってくれたのかもしれない。

この家に来て初日…美優はちょっとこの家が好きになった。


< 20 / 136 >

この作品をシェア

pagetop