Spise・Love〜私が歩いた道〜

多分、この町に転校生みたいな感じがくる子は、めったに居ないんだろう。

だから、町を案内する。そんなマンガの様なイメージを描いているって感じ。

可奈は少女コミックが好きみたいだから。




「あっうん!案内して?
こないだ行ったんだけど、今一よく分からなくて。」

「へぇ。誰と行ったの?」

「竜だよ。」

「本当に、高瀬君と仲良しなんだね。なんで?」




ここからは質問攻めになりそう。

その場しのぎの台詞を言って、竜の質問から逃れた。




こんな質問に答えて、優ちゃん達にでも聞かれたりしたら、また面倒な事になる。

当分は黙っておこう。

間抜けな事はしたくない。

もうちょっと手遅れみたいだけど…




竜の名前を言っただけで、敏感に反応してくる女の子達。

どこへ行っても、女の子の行動とやらは変わらないんだな。と改めて実感した。

気づくの遅いな。ってね。


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