Spise・Love〜私が歩いた道〜
「ただいま」
夕食が出来てタイミング良く竜が帰ってきた。
その後すぐに、お父さんも帰ってきた。
「お帰り。竜、遅かったね。」
「あぁ。ちょっとな。」
ちょっと竜の様子がおかしい。動揺している様にもみえた。
夕食が終わると、竜は素早く食器を片付けて、自分の部屋に戻ってしまった。
ちょっと心配になった美優は、竜に続いて食器を片付けて竜の部屋にいった。
ドアを叩く。
「竜?ちょっといい?」
物音が聞こえ、竜が部屋のドアを開けてくれた。
「何?どうした?」
「部屋、入っていい?」
「いいけど?」
シンプルな竜の部屋は、ベッドと本棚とカーペットがひいてあるだけ。
そこにチョコっと置いてある、クッションを抱いて、美優は座った。
「どうしたの?なんから竜変だよ?」
「え…?何にもないから。」
「私に言えない?
私竜に助けて貰ってばかりだから、これからは竜の力になりたいよ。
何でもいいから、聞くから言って?」
「ありがと。でも、言えない。男ってこんなもんだろ?弱味ってモノを隠すのが。」
「竜…変な意地張んないでよ。」
「張ってなんかない。」