Spise・Love〜私が歩いた道〜
これ以上問いただしても無駄だ。
「…そっか。でも、本当に何かあったら言ってね?
私竜が心配で寝れないよ!」
でも、竜が心配なのは変わりない。
「ん。わかった。ありがとな。ちゃんと寝ろよ?」
「うん。お休み。」
なんで男の子は、あんな変な意地を張るのかな?
まぁ、確かにべらべら喋りまくる男の子は、どうかと思うけど。
あんなに動揺している竜を見て、心配だよ。大丈夫かな?
美優は考え過ぎて次の日、クマを作ってしまった。
竜に見られない様に、なるべく顔を背ける。
「美優、寝てないだろ?」
「寝たよ。ちゃんと。ほら元気!」
美優はガッツポーズをして見せた。
「…美優ごめんな…。」
「えっ…大丈夫だよ?こっちこそごめんなさい。」
美優は余計、竜の辛い事を重くさせてしまったのかもしれない。
「…聞いてくれない?俺の話…」
「えっ…うん。」
こんなに早く話せて貰えるとは思っていなかった。
美優が想像していたより、竜の抱えているモノは大きいみたいだった。
少しでも竜の力になれたら…それだけでもいい。
竜が元気になってくれれば。
昨日は色々悩み過ぎた。
もしかしたら、竜は私を頼りにしてないから言えないんだ。とか。
竜は私になんか話しても意味がないんだ。とか。