Spise・Love〜私が歩いた道〜

「それで、こないだ小学の時のダチにコンビニで会ってさ、お前の元カノ交通事故で死んだんだってな。って言われたんだ。
目の前が真っ暗になった。
一度は好きで仕方がなかったヤツだし、悲しかった。」

「うん。」

「そこまでは、良かったんだ。
なのに…なのに…尚が好きな光輝先輩がさ、偶然コンビニに来て、"お前のせいで尚は死んだ"って。
意味分からねぇよ。」

「…うん。」

「尚はこっちに戻って来てたみたいで、部活帰りの俺を見つけて、追いかけて来たんだと。
今さら何の用があるんだよ。
それで、赤信号の横断歩道を飛び出して、トラックに引かれたんだって。
その時尚と一緒に居たのが光輝先輩。」

「…うん」

「そうに昨日説明されたよ。俺のせいなのかよ?俺、何かしたかよ?俺は、ある意味被害者だぞ?」




美優はただただ頷くことしか出来なかった。

ただ身近な大切な人が無くなった気持ちは、分かる。

だけど美優はお母さんが死んじゃったことを、お父さんのせいにしていた。


たまに思う。お母さんが死んだのは、家族が壊れたのは、もしかしたら、美優のせいなんだって。


美優は竜を抱き締めた。




< 66 / 136 >

この作品をシェア

pagetop