Spise・Love〜私が歩いた道〜
「美優、起きろ!」
竜の声で半分だけ目が覚める。
「学校行くぞ。早く支度しろ」
「んー。」
ベッドで軽く背伸びをして、起き上がった。
そういえば…今日学校だった。行く気分じゃないな。
「行く気分じゃないじゃないよ。ほら、さっさと支度しろ!置いて行くぞ?」
あれ?声に出てた?
「はーい。」
なんか親子みたい…?
そんな事を思いながら、ポリポリ頭をかきながら、支度をしはじめる。
慶太も、もう支度が終わっていて、二人を待たせてしまった。
「ごめん!」
「大丈夫だよ。じゃ行こうか」
慶太が意味ありげな笑顔で言った。
今日もギリギリ遅刻で、マイペースに登校する。
竜は昨日よりは心が安定したみたいで、落ち着いていた。少し安心して教室に入った。
「おはよう」
美鶴と可奈に言う。
「おはよう。こないだは楽しかったね♪」
「今度は隣街まで行こうよ!」
「うん!」
竜を気にかけながら、あっという間に放課後になった。
今日は竜は部活に出るから、塾に行くから早く帰る慶太と一緒に帰る事になった。