シオンズアイズ
「何せ俺は三日も待てない男だからな」

シオンは張り付いたようにファルを見つめた。

「あの、言っとくけど、香がいったんだからね!三日も我慢出来ないってゆ」

ファルがムッとしてシオンを睨んだ。

「黙れ。お前はどうなんだ」

「私?!私は……あの、その……」

若干イラついたようにファルが眉を寄せた。

「だから、俺に抱かれたいか聞いてるんだ」

至近距離で光る綺麗な瞳。

通った鼻に男らしい口元。

精悍な頬に逞しい首から肩のライン。

抱かれたい、ファルに。

ファルの、ファルだけのものになりたい。
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