M&H

「とりあえずもう授業始まるので…
次の時間これ返しにきます。」


「ああいや、気にしないでね」


「あと…」

「ん?」

「『ハルさん』はやめてください。せめてハルちゃんか呼び捨てで。」


「ええ!?あ、はい、」

ええ!?いいの!?
贅沢すぎね!?俺!
ん?何思ってんの俺…

「じゃあさぁ〜ハルちゃんも春樹のことハルくんって呼びなよ!」


また一貴が訳のわからんややこしいことを
言い出した



「はい。じゃあ、ありがとう、…ハル、くん」



また目を奪われた


だってそこにはいつも無表情なハルちゃんが

少しだけだが口角を上げて


微笑んでいから…












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