M&H



「三波くん!今日は勉強教えてくれてありがとう!」

「ほとんど一貴のせいで勉強できなかったけどありがとう。」

「ハルちゃんとの時間をありがとう!」


俺の家の前で美波、ハルちゃん、一貴

の順番で俺に感謝の言葉を述べ始めた


「いやいや、いいよ。
俺も結構勉強進んだし」


また学校で〜っと行って3人はそれぞれの家に帰って行く


ふぅ。色々と疲れたな~


部屋のベッドに寝っ転がって

ふとテーブルの方に目を向けると


「あれ?これ…」

誰かが携帯を忘れてってる


美波のでもないし、一貴のでもない。


てことは…


「ハルちゃんの?」

そう言えばハルちゃんって割とドジなんだった…(苦笑)

どうすべきか悩んでると


『ピンポーン』

家のチャイムが鳴る


ドアを開けるとそこには俺の部屋に

携帯を忘れた本人が


「ハルちゃん、もしかしてこれ?」

ハルちゃんに携帯を差し出す

「あ、そうそう。ごめんね、三波くん。すっかり忘れてて」

「全然大丈夫だよ、それより…」

不思議そうに俺を見つめるハルちゃん


そんな可愛い目…やめてくれ…

「俺のこと『三波くん』なんだ?」

「ああ、美波を差し置いて私が下の名前のあだ名を呼ぶなんて何か気が引けるから…」

「あっ…そっかなんかごめんね」

「うんん。それじゃあ私帰るね」

「うん、気をつけてね」



俺は馬鹿だ。

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