M&H
「それとさ…」
真剣な顔をする一貴
思わず俺も顔が強ばる
「ハルちゃんって好きな奴いんのかな?」
一貴の言葉にドキっと胸が鳴る
「し…らないよ。」
本当は俺が聞きたい。
「俺さぁ。ハルちゃんのこと好きみたいなんだよね。」
一貴の言葉に今度は何故かズキンとする。
「そう…なんだ。」
「うん、ハルちゃん見てるとさ、ドキドキして、苦しくて、何だこの気持ち。ってなんだよな」
一貴の言葉はまるで俺も感じた気持ちを語っている様だった。
「…頑張れよ。」
俺、今どんな顔してんだろ
「ああ。今すぐは無理だろうな。
ハルちゃん隠してるっぽいけど男苦手なのバレバレ」
苦しい気持ちが薄くなり
今度は疑問が頭に湧いてくる
「それ俺も思ってた。なんでなんだろうな?」