M&H
「ね!ね!三波くん!私あの時の言葉、冗談じゃなかったんだよ!」
「ああ…そうみたいだね
頑張ったね、おめでとう」
「うん!ありがとう!
三波くんは余裕だったよね〜おめでとう!」
この言葉から察するに美波はギリギリだったらしい(苦笑)
「それでね三波くん…」
深刻そうな顔をする美波
「ん?」
「私、ずっと三波くんのこと好きだったんだ
青城学園に合格したら言おうと思ってて…
付き合ってくれませんか?」
驚いた。
今まで仲のいい女友達としてしか見たことが無かったから
「今は私のこと好きじゃなくてもいいの!
これから付き合っていく上でそういう気持ちが生まれてくれたらそれでいいから…」
「うん。わかった、付き合おう」
「ありがとう!」
涙で目を潤ませながら必死に伝えてくれてる美波を見たら
俺の頭には首を縦に振ること以外浮かばなかった。
最初は少しいい加減な始まりかただったけど
今はちゃんと美波のことが好きだ。
俺のことをちゃんと考えてくれるとことか
キスするときに恥ずかしがるとことか
俺に向ける笑顔とか
そういうのを可愛いと思う。
こんなことを考える今の俺は
これから知ることになる『初めての気持ち』なんて考えたことも無かった。