先輩と、わたし。
「…だから何なんですかっ?」
ん、花乃?
ちらっとバレないように見ると、花乃は2人をしっかり見据えていた。
「痛いことは、全部つらいことなんですか?好きな人を守ってケガするのは、悪いことなんですか?大切な人のための痛みなら、どれくらい痛くても耐えられますっ!」
花乃の真っ直ぐな言葉に焦ったのか、それとも花乃がここまで言い返すと思わなかったのか、立原と林田は気まずそうに黙りこくった。
「わたしは、悠哉先輩が好きなんですっ!先輩のかっこよさが、大好きなんですっ!!!」
花乃はその勢いのまま言った。
おいおい、バレるぞ。
って思うより早く、俺は嬉しさでいっぱいになった。
花乃は俺が大好きなんだって確認できたから。