先輩と、わたし。





花乃の言葉を最後に、準備室はしんと静かになった。




俺は嬉しさで自然に笑顔になる。




それから花乃の言ったこと全部もう1回思い出してみた。





「奥村花乃になりたい」とか言ってたよな。




それも大っきな声で。






だんだんこらえきれなくなって、ついに笑い声がこぼれてしまった。






俺の笑い声が、静けさを打ち消すように準備室に響く。









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