先輩と、わたし。
それから葉菜先輩と旭先輩。
2人はほんとに絵になってる。
旭先輩とわたしだったら釣り合わなかっただろうなってちょっと思った。
「花乃にはほんと迷惑かけたな。葉菜とつき合えるようになったのも、花乃のお陰だと思ってる。花乃を可愛いと思った気持ちは嘘じゃないから、それは分かっといて。」
「花乃ちゃんはほんと可愛くて大好きだよ。花乃ちゃんがいなくちゃ、旭みたいな良い人がいることにも気づかなかったよ。色々とありがとうっ!」
旭先輩で別に何も悪くないし、むしろわたしの方が勉強になったっていうか。
葉菜先輩はいつも優しくしてくれる、わたしの憧れの先輩。
2人には幸せになってほしい。
「こちらこそありがとうございますっ!お2人の恋、心から応援してますからね。」
そう言うと、自然に笑顔もこぼれた。
終わりかなって思ったとき、わたしのケータイが鳴った。
…桜子先輩だ。
電話に出た途端、桜子先輩の明るい声が聞こえて少し懐かしかった。