先輩と、わたし。
あのパフォーマンスのとき、スネアを叩いてた先輩は何人かいて、みんなで叩いてた。
だけど、パーカッションソロの最後、終わりの合図みたいに1人だけスネアを叩いてたシーンがあったんだ。
そのリズム、わたしは叩けないけど、聞けばすぐ分かる。
誰が叩いてるの…?
「あ、あれって仮入部前のパフォーマンスの、パーカッションソロだよね?」
葉菜先輩も気づいた。
「ってことは、珍しく練習してるんだね、悠哉くん!」
「えっ。」