先輩と、わたし。
「わたし、あのときのソロを見て、またパーカッションやりたいなって思ったんです。
先輩たちがあまりにかっこよかったから。」
勉強と部活の両立は難しいし、毎日体はくたくた。
それでも、わたしもあんな風になりたいって思っちゃったから…。
「ふーん。」
「もっと真剣に聞いてくださいよっ。」
「えー、俺けっこー真剣。」
「えっ、ほんとですか?」
「うん。俺にひとめぼれしたってことだろ?」
ひ、ひとめぼれっ?
違うよ、先輩は何聞いて…、
「ひゃあっ。」
びっくりして立ち上がった瞬間、バランスを崩して後ろに倒れる。
「よっと。」
そのまま先輩の膝の上に乗っちゃった!