先輩と、わたし。
お、大原先輩!?
あー、いつもこの人早いんだっけ。
焦ったー。
「ま、真子先輩、こんにちは…。」
「…花乃ちゃんこんにちは。…悠哉はどうして倒れてるの?」
ぎくっ。
大原先輩は鋭い。
「あ、ちょっと転けましたー。」
なんて言いながら立ち上がった。
やばい、声がうわずって早口になる。
相当怪しまれたけど、花乃がパーカスやることが決まって、大原先輩は出てった。
それを見届けてから花乃に向き直る。
さっきの中島先輩の流れ、花乃は知らないだろうから。
「大原先輩、中島先輩とつき合ってんの。もーラブラブ、俺でも分かるくらい。」
「そーなんだ…。」って花乃はようやく腑に落ちたよう。
「ん。普段はあんまイチャイチャしないけどな。それから、中島先輩は怒らせんなよ。」
「恐いんですかっ?」
これは、真顔で言う。
「…すごくな。」