お前は誰にも渡さない
私は更衣室でジャージに着替え、サッカー部か活動するグラウンドへと向かった。





わぁ〜大きいグラウンド〜




私の学校には野球部、テニス部、バスケ部、バレー部、

そしてサッカー部専用のグラウンドが備えつけられている



バレーとバスケは雨風がしのげるグラウンド。


他はネットで囲われたグラウンドで、校内で一番大きいのは野球部かな?



横に並んでいて野球部の隣にサッカー部そしてバレー部の順に並んでいた。



「おっ来たな〜神崎〜」




グラウンドの入り口に立っていると澤田先生が向こうの方で手招きして呼んでいる。




先生の前には部員たちが集まりだしていた。




結構人数いるんだぁ・・・名前おぼえれるかな・・・そんなことを不安に思いながら先生の横へと向かった。



「お前ら!整列!」



澤田先生の笛の合図で部員たちは学年別にびしっと並んでいた。



わ、なんか、かっこいいー・・・
あっ拓ちゃんだ・・・わー誠司くんもいる〜・・二人とも普段と雰囲気違うなぁ〜




「お前らも知ってる通り、前のマネージャーは親の都合で転校することになり、マネージャーを辞めるとともにこの学校を去ることになった。
そして、今日から新しくこいつがマネージャーになることになった!よろしく頼むなっ」

「「「はいっ」」」




男の人が声を揃えて返事をするとすごい迫力があった。ただただすごいと思った。




「じゃぁ神埼。自己紹介しようか?」


「あ、はい。2年3組の神崎志織です。・・・えっと、色々迷惑もかけることもあるかと思いますが精一杯がんばりますので、よろしくお願い致します。」





こんな大勢の前で自己紹介なんて入学したてのクラス以来。

とても緊張して、たぶん少し声が震えていたとおもう・・・恥ずかしい・・・人前苦手・・・



挨拶が終わると皆口々に
゛よろしくね〜゛゛頑張ってね〜゛
って言ってくれて少し緊張もとけていった



そして皆はストレッチ後、練習に入り、その間先生にマネージャーの仕事について教えてもらった。




内容は
♢練習は16時半から18時まで。
♢マネージャーは16時にここに来て倉庫からボールを出してくる
♢練習中、怪我をした部員の手当
♢得点係
♢部活終了後使ったボールを洗い倉庫になおしに行く




これなら私でも出来るなって思ってちょっと安心。先生に部員の名簿を渡され今日はひたすら部員の名前を覚えるのに必死だった


が、




ちょっとそれどころではなかった・・・・




「神崎〜なんかわからないことあるか?」


「ぁ・・・先生・・・みんなこんなに怪我して大丈夫ですか・・・?痛そうです・・・」


「はあ!?」







練習中怪我をする人が多く、手当するのにとても忙しかったのです。



擦りむいたり、湿布を貼ってほしいという人もいたり、テーピングしたり、運動部って大変だなぁって・・・しみじみそう感じたのだけど



なぜかその日から、


【無理矢理怪我したやつはグラウンド10周】


という決まりができました。。



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