お前は誰にも渡さない
「志織、ギリギリセーフだね♪こっちだよ。」
わぁ…相変わらず綺麗だなぁ…
「・・・何突っ立ってんの?」
「わっごめん!いつもながら綺麗だなと思って、、、」
「褒めても何もでないからね〜」
「あはは」
この子は城之内薫(じょうのうちかおる)
小さい頃からの幼馴染。
いっつも一緒にいてくれて頼りになるお姉さん。薫ちゃんのお父さんは社長さんでいわゆるお嬢様。
なのに全く飾らない性格で、ちょっとクールでサバサバしてて、大好きなの♪
クラスの子から聞いたんだけど学年では1番美人って噂。
ほんと見ればわかるんだけど、美人オーラがでてるっていうか、なんていうか、人混みの中でも際立って見える感じ!
そんなに美人だからよく告白されてるみたいなんだけど全て断ってるみたい…もったいないなぁ。
ぼーっとまた見惚れていると薫ちゃんが1枚の紙を渡した。
「はいこれクラス表♪」
「わ!ありがとー♪」
「今年は同じクラスだね」
「えっ!?本当!?やったぁー!!!♪わぁいわぁい♪」
そう。一緒の高校に入ったけど1年生の間別のクラスですんごい寂しかった。
でもでも今年は一緒なんだぁ♡
嬉しくてピョンピョン跳ねていると
そのクラス発表の紙を包みたいに丸めて頭を叩く人物がいた。
「何はねてんだよ志織」