嘘つきなあなたからの恋文。


コタくんとの気まずい空気も直り、私がよく行く雑貨屋に案内した。


「このお店可愛い物いっぱいあるよ」


「へぇ」


店内に入ると当たり前に女の子ばかりで隣にいるコタくんがすごい浮いている。

きっとコタくん居心地悪いよね…。


「コタくん、大丈夫?」


「なにが?」


「え、いや女の子ばかりでしょ?

居心地悪いかなって…」


「あぁ、そういうことか。別に何も思わないよ」


彼はやっぱり大人だった。


クラスで好意を持つ相手をいじめることしかアピールできない同級生の男共と同い年には見えない。


「本当にコタくんって同級生?」


「また変なこと言い出して…同級生だよ。
ほら、ちょっとあっち行ってみよ?」


私の手首を優しく掴むと店内を歩く。


「ちょっ、ちょっと!」


「こっち可愛いのありそうだよ」


そんなことより手首!手首!

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