嘘つきなあなたからの恋文。
専業主婦は共働きの両親であまり構ってもらえなかった私の小さな頃からの夢だった。
理由は自分の様な寂しい思いをさせたくないからだ。
そんな私の夢を今の不況のご時世で叶えてくれているのは旦那のおかげだ。
「ふぅ〜、ひと段落しようかな」
家事を全て終わるのはいつもお昼前。
今日もお昼前に終わり、冷蔵庫の残り物で作ったパスタを食べ、テレビに身体を向ける。
テーブルの上には今空前のマイブーム、ロイヤルミルクティーとバームクーヘン。
そして、2日前に25年という時を経て届いたラブレターが置いてあった。
ラブレターには丁寧な字で書かれた『小池さんへ』
裏返すと右下に小さく『小田より』と書かれている。