嘘つきなあなたからの恋文。
「はぐらかしてないよ。
6度も質問してくれる程気になってくれてるんだから、反対に教えたくないんだよね。
だから、はぐらかしてるんじゃなくて焦らしてるんだよ」
そう言って笑顔を向けたコタくん。
「……」
コタくんは…知らない。
「さぁ、ほら勉強しな」
私がコタくんの嘘の笑みを見極めれる様になったことを。
「……そうだね」
コタくん、それは焦らすなんて言葉は嘘で本当ははぐらかしてるんだよ。
それをわかってるのに、私も私で気づかないふりをする。
「お互い…自分の志望校に受かりたいもんね」
「そうだね」
私もコタくんも現実味から逃げている。
分かってるけど、逃げてないと【今】を保っていられなかった。