私の師匠は沖田総司です【下】
さっきまで寝ていた布団の上に下ろされると、龍馬さんが布団をかけ直してくれる。
そしてそのまま龍馬さんも私の隣に横になりました。
「薬は飲んだか?」
「はい」
私の身体は労咳という病に侵されているため、毎日薬を飲まねばなりません。
ですが、その薬がすっっっごく不味いのです。
あまりにも苦くて、本当は飲みたくないのですが、飲まなければ龍馬さんに羽交い締めにされて強制的に飲まされるか、口移しで飲ませるぞと脅しをかけられます。
羽交い締めも口移しもごめん被りますので、きちんと決められた回数を毎日服用しています。
「ちゃんとこれからも飲めよ」
「了解です」
横になりながら敬礼のポーズをすると、龍馬さんは微笑むように笑い、大きな手で私の頭をナデナデしました。
若干子供扱いされている気がしますが、ナデナデは好きです。
心が安らぎます。
「今日のお仕事お疲れさまです」
「ん」
「お仕事どうでしたか?」
「んー……、まぁ普通かな」
私が「お仕事どうですか?」と聞いても、龍馬さんは先程のように「普通」とか「まあまあ」としか言いません。