私の師匠は沖田総司です【下】
それはそれで構いませんけどね。
以前、龍馬さんにどんなお仕事をしているのか少し聞いたのですが、私のちっぽけなおつむでは理解不能でした。
なので、仮に龍馬さんがどんな仕事をしたのか話してくれたとしても、私の頭は混乱するだけです。
頭がついて行けなくて、両耳からプシューと白い煙が出てきますよ。
……ですが、いくら話の内容が理解できなかったとはいえ、お仕事が大変だということは分かりました。
「龍馬さん、私に何かしてもらいたいことはありませんか?」
「ないよ。おまえは寝てろ」
「……はい」
大変だと分かっているからこそ、私は龍馬さんのお手伝いがしたい。
でも、病に侵されたこの身体では何もできない。
龍馬さん、そして今ここにはいないけど岡田さんにはとてもよくしてもらっている。
だからこそ、布団の上で寝ていないで二人の役に立ちたいのに、何もできないなんて……自分が情けない。