私の師匠は沖田総司です【下】
「……ならば局長、一つだけお願いがあります。もし、天宮が新選組に戻りたいと言ったら、何の咎めも無く新選組に戻る許可をください」
「それでいいのか」
「はい。それ以外何もありません」
本当に、それ以外望みはなかった。
仲間から傷つけられたから、天宮は新選組に戻りたいと言わないかもしれない。
でも、もし、戻りたいと言ったとき戻る場所を作っておきたかった。
部屋から出ると、俺は部屋に戻る途中に見えた月を眺めた。
天宮。アンタの敵はいなくなった。
だから、安心して新選組に戻ってこい。