私の師匠は沖田総司です【下】


しばらく小鳩と話していると、部屋の外の廊下が騒がしくなった。

「ほら、以蔵。自分で歩け」

「う~ん、もう飲めない……」

「もう飲むな酔っ払い。まったく、しょうがねえな」

どうやら龍馬さんと岡田さんが帰ってきたみたいですね。

「そろそろお暇するわ。今日はありがとう」

「ううん、いいよ。また来てね」

「気が向いたら来るわ。……アナタと話せて割と楽しかったし」

小鳩はそんなツンデレ発言をして帰って行きました。

私は部屋を出ると、龍馬さんと岡田さんの部屋へと向かう。

「おかえりなさい」

「あ、ただいま。まだ起きてたのか」

微かにお酒の臭いのする部屋には、畳みの上に寝かされた岡田さんと、布団を敷く龍馬さんの姿がありました。

「蒼蝶、以蔵を起こしてくれ」

「はい。岡田さん、龍馬さんが布団を敷いて下さいましたよ。起きてください」

「う゛ーん……」
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