私の師匠は沖田総司です【下】
それらの声に引き寄せられるように裏庭へと向かう。
壁に身を隠しながら裏庭を覗くと、そこには艶子さんの姿がありました。
そして艶子さんの周りには最近入隊したばかりの隊士たちもいます。
なにやら話し合いるようです。
……胸騒ぎがする。
私は艶子さんたちの会話に耳を澄ませました。
「皆はん、お仕事の進み具合はどうです?」
「順調だ。本当、艶子がいてくれてよかった。おかげで間者の仕事がやりやすい」
「ふふふ、皆はんに間者の疑いを掛けられないようにするのがウチの仕事やからな。そう言ってもらえると嬉しいわぁ」
微かな笑い声が聞こえる。
私は艶子さんたちの会話におもわず耳を疑った。
まさか、新選組内に間者がいて、それに艶子さんも加担していたなんて……。
心臓がバクバクと激しく脈打ち、手が震えた。
一刻も早く土方さんに知らせないと。
足音を立てないようにその場を離れようとした時
「さて、さっきからそこで盗み聞きをしてる誰かさん。そろそろ出て来てや」
「っ……」
艶子さん、私に気付いて……!
私はすぐにこの場から離れようした。
でも
「痛っ、離して!」
走り出すよりも早く後ろから髪を掴まれてしまった。
叫ぼうとしても手で口を押えられて叫ぶこともできない。
壁に身を隠しながら裏庭を覗くと、そこには艶子さんの姿がありました。
そして艶子さんの周りには最近入隊したばかりの隊士たちもいます。
なにやら話し合いるようです。
……胸騒ぎがする。
私は艶子さんたちの会話に耳を澄ませました。
「皆はん、お仕事の進み具合はどうです?」
「順調だ。本当、艶子がいてくれてよかった。おかげで間者の仕事がやりやすい」
「ふふふ、皆はんに間者の疑いを掛けられないようにするのがウチの仕事やからな。そう言ってもらえると嬉しいわぁ」
微かな笑い声が聞こえる。
私は艶子さんたちの会話におもわず耳を疑った。
まさか、新選組内に間者がいて、それに艶子さんも加担していたなんて……。
心臓がバクバクと激しく脈打ち、手が震えた。
一刻も早く土方さんに知らせないと。
足音を立てないようにその場を離れようとした時
「さて、さっきからそこで盗み聞きをしてる誰かさん。そろそろ出て来てや」
「っ……」
艶子さん、私に気付いて……!
私はすぐにこの場から離れようした。
でも
「痛っ、離して!」
走り出すよりも早く後ろから髪を掴まれてしまった。
叫ぼうとしても手で口を押えられて叫ぶこともできない。