私の師匠は沖田総司です【下】
「山南さんは大丈夫なんですか!?」
組長が焦りを含んだ声で言った。
「……さあな。そうとう深手を負って、意識が戻らねえらしい」
「そんな……」
「山南さんなら大丈夫だ。あの人を信じろ。それよりも、俺たちにはすることがあんだろ。仲間がやられたんだ。草の根を分けてでも犯人を捜しだすぞ!!」
土方さんの言葉に全員が力強く返事をする。
それからしばらく続く話しを聞きながら、私は袴をギュッと握りしめていました。
山南さんを襲ったのは、もしかして……。
確信はないけど、ある一つの可能性を感じていた。
会議が終わるとすぐに私は広間を飛び出し、勝手場へ向かいました。
「艶子さん!!」
勝手場で朝食の準備をする彼女の名前を呼ぶ。
「あらぁ、蒼蝶さん。怖い顔なんかしてどうしたんどす?」
白々しい笑みを浮かべる艶子さんを見た瞬間、可能性が確信に変わり同時に激しい怒りを感じた。
掴みかかりたくなるのを必死に抑え込み、彼女を睨みつける。
やっぱりこの人が
「山南さんを襲ったのは貴方ですね」
「ふふっ。でも、ウチは手は出しとらんよ」
おそらく艶子さんの言う通り、山南さんに手は下していない。
たぶん彼女はあの夜一緒にいた隊士たちに山南さんを襲うように命令したんだ。
組長が焦りを含んだ声で言った。
「……さあな。そうとう深手を負って、意識が戻らねえらしい」
「そんな……」
「山南さんなら大丈夫だ。あの人を信じろ。それよりも、俺たちにはすることがあんだろ。仲間がやられたんだ。草の根を分けてでも犯人を捜しだすぞ!!」
土方さんの言葉に全員が力強く返事をする。
それからしばらく続く話しを聞きながら、私は袴をギュッと握りしめていました。
山南さんを襲ったのは、もしかして……。
確信はないけど、ある一つの可能性を感じていた。
会議が終わるとすぐに私は広間を飛び出し、勝手場へ向かいました。
「艶子さん!!」
勝手場で朝食の準備をする彼女の名前を呼ぶ。
「あらぁ、蒼蝶さん。怖い顔なんかしてどうしたんどす?」
白々しい笑みを浮かべる艶子さんを見た瞬間、可能性が確信に変わり同時に激しい怒りを感じた。
掴みかかりたくなるのを必死に抑え込み、彼女を睨みつける。
やっぱりこの人が
「山南さんを襲ったのは貴方ですね」
「ふふっ。でも、ウチは手は出しとらんよ」
おそらく艶子さんの言う通り、山南さんに手は下していない。
たぶん彼女はあの夜一緒にいた隊士たちに山南さんを襲うように命令したんだ。