溺れて、染まった1日に
「次に行われる二泊三日のリクレーションで、生活班で動こうと思うんだけど。いいですかー?」
優真のような気怠げな態度の会長でも、みんなきちんとついていって。
このクラスのみんなは優しいと思う。
でも、多分ついてくるのは優真のしっかりとしたところがみんなに伝わっているからなのかもな。
「よし、じゃあ生活班で。夜のキャンドルサービスは役員に任しとけ。じゃあ後は班の自由行動の資料渡すぞ、ほら、ちっちゃい副会長」
「……はっ、私?!」
ぼーっとしてた私の腕に大量の資料が渡る。
私の万能がよほど面白かったのか、クラスに笑いが起こった。
「は、はいどうぞっ」
「ありがとー、頑張れちっちゃい副会長」
「ちっちゃくないです標準です」
優真のせいだーっっ!!!
ぐるんと首がもげるかの勢いで後ろの優真を見ると、ニヤニヤしながらこっちを見ていた。
悪魔だ……………。
「資料の通り、散策コースはたっぷりあるんだ。ハメを外さないように、気を付けてくれよ。じゃあ、後の時間は班で机くっつけて話し合ってくれ」