溺れて、染まった1日に
「……お前紗彩に気があるのか「違うよ!?!ほら、班の話!!」
「叶君だよね、私達と一緒で良ければどうぞ!」
「あ、ありがとう」
まったく、優真は。
なんだか告白してないのに私が振られたみたいじゃん…。
ふと、椿君を見ると、数人の女の子に囲まれている。
………モテるんだな、椿君。
「ねーってば。一緒の班になろ?」
「おっ、男の子必要なの!入ってくれない…?」
「んー……ごめん、俺約束してるから。な、紗彩」
「…………え、あ、…ん?」
「……………あ?」
今、ものすごい低い声で優真が唸ったんですけど。
美月ちゃんなんて眉間のシワが凄いんですけど。
二人ともどういう感情なの?!
そんなこんなで立ち尽くしていると、椿君は目の前に立っていて。
「入れてよ、紗彩。お願い」
ちゃっかり可愛くお願いしている。
「う、うん、大丈夫だけどっ…」
「ははっ、じゃあよろしくお願い」
男の人独特の大きくて骨っぽい手で私の頬を撫でる椿君。