溺れて、染まった1日に



「やめてっ、」

「ははっ、可愛い」

「…ねっ、っ、やめて「椿。」


低く、低く唸るかのような優真。

一方、椿君は少しだけ真面目な顔をしてから、余裕そうにふにゃっと笑い、


「え〜、仲良くしようよ、優真〜」


「、……はぁ?」



ますます余裕そうな顔をして、優真に抱きついた。


「気っっ持ち悪りぃ!!」

「ははっ、じゃあ俺は眠りますんで、あとはよろしく、ちっちゃな班長」

「ち、ちっちゃくないし、はっ班長じゃないから!!」

「おやすみー。……あ、それと、俺のこと椿君って呼ぶのやめねぇ?奏って呼んで。じゃあ」


よほど疲れていたのか、席に着くなりすぐに寝てしまった椿く………奏、君。

優真をチラッと見れば、青い顔で頭を抱えていた。

一方、美月ちゃんと叶君は何か話して笑ってるし……。


もう、どうすればいいの?!!



***


学校の帰り道。

私は子供の頃から優真と帰っている。

母子家庭の私、親が海外出張が殆どな優真。

助け合わなきゃ、やっていけない。


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