流れ星にオネガイ。【短編】



「あの…ごめん、言い出しづらかったんだけどさっきから靴擦れで……足、痛くて……


近くに公園あるからそこのベンチで休んでもいい………?」







靴擦れなんて嘘だ。


少しでも長く蓮と一緒にいたいからととっさに思いついた口実である。






こんなの下心見え見えじゃん…






急に自分の行動が恥ずかしくなる。




蓮はふっと薄く笑うと、





「お前、やっぱバカだな!
こんなたっけーヒール靴履くからこーなんだよ」



そう言い私の腕を優しく引いてくれた。







「うっさいよ……バカ」






いつもならもっと冗談が言えるのに。



蓮に腕を引かれているという緊張と上手くいかないもどかしさから返す言葉を考える余裕もなかった。







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