夫婦ですが何か?Ⅱ

熱と幻影






ずっと忘れていた事なのに、


類似する時間と熱に記憶鮮明。


くらりと逆上せる頭と体。


自分の吐く息も熱くて、


その目に捉えてる全ても夢か現か。


でも、


強烈に覚えてる味があって・・・。




『傍にいますから・・・』


『・・・抱きしめていい?』




この瞬間すら分からない。


記憶か夢か・・・、現実か。


高熱によるタイムトラベル。




ねぇ、あの味が無性に恋しい。







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