まちこのerotica


『わわわっ……!』

出入り口ドアの上部に嵌め込まれた磨りガラスに黒い人影が映っているのが、目に入り焦ってしまった。

冷静に対処すれば良かったのに、俺は慌て過ぎた。

緩めていた自分のスボンのベルトとチャックを直そうと勢いよく立ち上がった為に、おでこと真千子の恥骨がガン!と思い切り激突してしまった。


『ギャッ!』


真千子は大きな悲鳴を上げた。


『だ、大丈夫かっ?』


俺は自分の額に手を当てながら、訊く。俺だって痛かったのだ。


『うん〜大丈夫…』


真千子は両手で白いパンティの股間を抑えながら、涙目で答えた。


『ごめん、俺、石頭だから……
痛かっただろ?』


真千子のそこをスリスリと撫でさすってやった。

が、次の瞬間、どきりとする。

ドアの向こうの人物が、こちらの気配を伺っていることに気付いた。


はっ……


二度見した時、磨りガラスの黒い人影は消えていた。


かなりやばい状況だ。
タイムカードを見れば、誰と誰が社内に残っているかなんてすぐわかる。

一瞬、ちらりと見ただけだったけれど、あの人影は背格好からして、多分女だ。


噂好きな人物でなければ、良いが……








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