まちこのerotica


真千子にパンティを脱いで、昼飯を食うようにメールで命令したのだ。


[やだあ。階段で転んだりしたら、丸見えになっちゃうじゃん]


そんな返信をしつつも、真千子はちゃっかり実行しているだろう。

そういうのが嫌いじゃないのだ。真千子が頬を赤らめ、恥ずかしがる様子が目に浮かび、つい興奮してしまう。


今度逢うときは、これをネタにして思い切りいじめてやろう…


昼飯を食い終わると、急に手持ち無沙汰になった。


「…煙草吸いてえな〜」


無意識のうちに呟く。
真千子はバージニアスリムを吸う。

一見、煙草などたしなみそうもないのに、真千子はチョコレート菓子でも入ってそうなあのピンク色の小箱を常に自分のバッグの中に忍ばせていた。


俺たちは、秘密の部屋で一戦終えるごとに、ご褒美みたいに細くて華奢な一本を交互に吸った。


真千子、良かったよ、とか
高波さん、すごい、とか
讃えあいながら。

コンビニに買いに走りたくなる衝動を飲み込む。


ダメだ。ここで買ったら大変なことになる。俺はまた、ヘビースモーカーに戻ってしまう。
表向き、紫煙と縁を切ってから10年以上経つというのに、ふとした瞬間に誓いを破りたくなる。
(もらいタバコはいいのだ)









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