まちこのerotica
幸久が生まれたタイミングで、寝室も別にしたことで、夫婦生活も年に数えるほどになった。
それでも、俺は妻に文句をいうことはなかった。
俺は外で欲望を満たしていたから。
自分でいうのはなんだけど、俺は子供の頃から、今でいう【イケメン】なのだ。
と、いっても端正な顔立ちではない。
童顔で『笑顔が可愛い』と言われ、女が安心するタイプらしい。
若い頃は、茶色のサラサラヘアーが自慢だった。
既婚者となっても、時々アプローチされた。
世の中には、そんなこと気にしない女が結構いるのだ。
結婚後、1発目ラブアフェアは取引先の事務の28歳の女性だった(いつも俺が来ると、上目遣いで視線を送ってきた。ダメもとで飲みに誘ったら、ものすごい食い付いてきて、こっちがびびったくらい)
次は、接待で行ったスナックの女の子。
結婚して、とうの昔に辞めてしまったけれど、総務課の女子とも深い関係になったこともある。
皆、俺が結婚していることを知っていて、見返りも何も求めない。
お互い、好きだから。それだけ。
俺にとっては、純粋な『恋』だ。
既婚者でも配偶者以外に目を奪われてしまうのは、時に仕方のないことだ。
不倫は悪いとかいうのは、枯れたやつのいうことだ。