まちこのerotica


モデルの可愛い女の子がそれを身につけている写真のパッケージ。

高波さんには、この子と私が同じように見えるのかもしれない。
高いものじゃないけど、すごく嬉しかった。
男から、下着をプレゼントされたのは、実は二度めだった。


私は、まともに恋愛したことがない。

20歳のとき初めてできた彼氏は5歳年上。
でもすでに妻がいた。(今考えると、あんまり好きじゃなかったけど、とにかく早く初体験を済ませたかった)

そいつがくれたのがゲーセンのUFOキャッチャーで取った変な柄のパンティ。丸いプラスチックケースに入っていた。

全っ然、嬉しくなかった!


その次付き合ったのは、10歳年上の妻子持ち。その人は八ヶ月付き合ったのに、何ひとつプレゼントしてくれなかった。

クリスマス、私の誕生日。
交際期間が見事に当たらず。
食事代とホテル代はいつも出してくれたけど。


いや。そんなことより、三度めの正直。
高波弘 45歳と深い関係になったことで私の不倫体質は決定的になった。


鏡に向かって、自嘲的に笑う。

「私はどうせ一番にはなれない女なんだ」って。





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