まちこのerotica
その手紙の内容は生々しく衝撃だった。
よ、40半ばのおっさんと23歳の若い女がこんな身近な場所で、禁断セックスしてるなんて……!
許せねえっ!と憤った。
ぶっちゃけ正義感なんかじゃない。
ずばり言えば、俺にもさせろ、だ。
あの手紙で、高波と真千子の関係を知ってからというもの、俺の衝動は抑えられないものになっていた。
吉本真千子に接近したい。
その一心で暇さえあれば、ちょくちょく本社営業部に顔を出すようになった。
7月の初旬(その夜、初めて真千子が俺に電話をくれた日)高波が本社で開かれる会議に出席する日の夕方も行った。
営業所の行き先行動表のホワイトボードの高波の欄には、『本社会議→直帰』とあり、俺と鈴木爺は苦笑した。
その日、地主との大事な打ち合わせを俺たちに任せていた。
俺が日参して、その頑固爺さんの心を開き、ようやく先祖代々の土地を任せるという約束を取り付けた。
(庭の草むしりをしたり、松の木にかかった女郎蜘蛛の巣を除去したり。ワイシャツにスラックス姿でゴム長を履き、池に溜まった枯葉を掃除したり、あげくの果てには田植えまで手伝った)
久々の大型契約だった。