私の愛した未来


「いただきます!」


スプーンですくって口へ運ぶ。


トロッとした卵が口いっぱいに広がる。



「おいしぃ……」


「良かった。まぁ、俺が作ったんだから美味いに決まってるんだけどな。」


「未来はなんでも出来ちゃうんだね。」


「そうだといいけどな。」



未来も一緒にご飯を食べる。


二人きりのテーブル。


何だか、新婚さんみたいじゃない?

なーんて、妄想しちゃう。



「何、笑ってんだよ。」


「へ??」


「顔が緩んでる。」


ウソウソ!ヤバい!

顔に出ちゃってたなんて…。


「美味しすぎてつい!」


「ほぉー…」


…私…このまま未来といて照れすぎて爆発しちゃいそう…。





ご飯を終えて
未来が先にお風呂に入っていいよって言ってくれたから
入ることにした。


お風呂の中でも
シャンプーが未来の匂いがしてドキドキしちゃったり…

タオルもいい匂いでドキドキが止まらない。



お風呂を出て
次に未来が入ってるときも

テレビをつけて見てはいるけど、心ここにあらずって感じ。



「おい。」



未来と2人で過ごすなんて…

お母さん、お父さん。
仕事忙しくてありがとう。

なんて心の底から思ってみる。


「おーーい?」


突然私の視界に未来のどアップが映る。



「ひゃぁあ!」


「…?どした?大丈夫か?のぼせたの?」


「だ、大丈夫っ」


「大丈夫に見えないけど?」


「だ、大丈夫だってば!」




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